遥かなる君の声 V P

     〜なんちゃってファンタジー“鳥籠の少年”続編
 



          17



 光と闇、誕生と滅亡。完全と混沌、充満と虚無。どちらも譲らぬ存在の、そんな聖と魔の鬩ぎ合いの狭間から生じたのが、

  ――― 片っ端から為す術なく滅びて欠けてゆくところを、
       片っ端から補填し埋めてゆくものが追うように生まれ満ちる

 そんな繰り返しがロンドのように延々と織り成される“陽”の世界であり。繰り返しとはいえ、万華鏡に覗ける模様のように、全く同じものが二度と再び巡りくることはなく、いわば未来へ向けての一方通行。そんな“時間”という流れの狭間から、生まれては成長し、老いてはまた次の世代が生まれる“人間”という存在が現れた。様々に進化・発展を繰り広げながら、未来永劫、立ち止まることなく先へと進み続ける“希望”でありながら。滅びから齎されし枷であるのか、いつまでもいつまでも性懲りもなく争いを繰り返す“原罪”をその心に負ってもいる彼らは、言ってみれば“光と闇の複合”でもあって。聖光の名残り、負の存在を屠
ほふるほどもの陽力に満ちた世界を、平然と闊歩出来る殻器を生まれながらにして持つ和子でありながら、陰が飛び込める“思わぬ隙”をその心に持ち合わせてもいる危うい存在に、新しい世界は託されて。

  ――― そんな“始まり”も、もはや神話や伝説と化して幾星層。

 もしかするとこの地上世界での最も古く最も早く。人々が集って住まわり、そして助け合い、後には“国家”と呼ばわれる存在へ育まれよう最初の共同体を、初めて作りし土地かも知れぬ。そんなこの大陸の中にあっての、これまた最も古くて由緒ある王家は、王城キングダム王国であるとされており。遥か昔、最初の地方豪族らによる覇権争いに世界が揺らいだ“群雄割拠”の時代にあって、徳の厚き王族の方々を慕って寄り集いし人々ごと、主城を守りし城塞で囲い込みしことで生まれた城下の町は、そのまま交易の要として栄え、都として現今に至るという話で。世界最古という肩書きの真偽に関しては…今少し考古学の技術の発達を待たねば証明のしようがないので さておくにしても。始まりが神話の時代へ直結しかねぬほどという、そんな王家の歴史と同じくらいに、こちらもその起源がたいそう古い町。その昔、聖なる存在と魔物との戦いを補佐した伝説に関わった人々があったことを示す遺跡の痕跡が、城の地下や基礎部などには残っており。ということは。そこと地続きの町並みの足元にだって、そこから連なる何かしら、残っていても不思議ではなく。一番古い広場の擦り切れかかった石畳の、そのまた足元の下の下。何mも何層も深い深い土の下。その岩盤窟は誰からも忘れ去られ、悠久の時の流れを人知れず眠って過ごしていた訳だったのだけれども。こんな…いかにも聖なる力が及んでいそうな岩盤窟の場所まで知っていただなんて、

  『何だか妙だとは思わねぇか?』

 光の公主を導き護りし存在の、黒づくめな恰好がお好きでありながら“金のカナリア”と呼ばれし魔導師さんが、いち早く不審を覚えておいでだったように、
「主城の礎と連なりし、聖なる気脈の主幹流が“隠れ蓑”となって、彼らの探査から死角となろう空間。そんなものが、こんな思いがけないところにあるなんてことも。一体どうして僧正様には覚えがおありだったのだろうな。」
 国の始まりどころじゃあない、聖と魔が激しく戦った末、聖なる存在から地上の主権を委譲されし“人間”の歴史の、一番最初にも立ち会ったほどもの、昔のお話。雄々しくも一途で健気だった我らが祖先の故郷であり、だのに平和になったらその勇猛果敢なところが“乱暴で危険だ”と忌み嫌われて、お祓い箱だと追われたところの呪われた大地。遥かに遠い第二の故郷にて、何世代もの人々が生まれては去りして一体幾星層の時が経ったやら。あまりに遠い話ゆえ、とうとう現今の世代に至っては、古代神話の中のおとぎ話みたいに、今もなお実在する土地だということさえ知らなかったほど。距離だけじゃあない、時間という物差しの上でも遠い故郷だったというのにね。そうまで細かい土地勘や何や。どうしてこうまで詳
つまびらかにご存知な僧正様であらせられるのか。
“…………。”
 片袖は傷の手当てにと肩で継いであった紐を抜いたので、まるごと落ちてのアンバランスな姿になってる異国の装束。ゆったりとした型の裾の長い道着がいや映える、屈強精悍な肢体をし、それはそれは凄腕だってのを遺憾なく発揮してくれてた青年が、今はだが。自分の思うところ、殊に…不審に感じていたところとやらを先程から淡々と語っており、
「よもや、俺のように皆には内密の精査を誰ぞにさせておいでだったのかな?」
 だが、そうとなると、
“ますますのこと平仄が合わない話になっちゃうよね。”
 話の中核が依然として見えないまんま、それでもここに居残って、彼らのやり取りを見守っている“傍観者”の桜庭にだって、そのくらいの理屈は判る。何故ならこの地下窟は、今現在その真上に住まう人々からも完全に忘れ去られているほどの、王城キングダム誕生以前へと逆上るほど、遥か太古の時代の遺跡だから。王家の方々からして、自分たちの住まう主城の地下深くにあのような空間と泉があったことをご存知ではなかったほどなのだからして。よほどに偏った研究に没頭している学者でも捕まえない限り、近年の、それもこそりとした聞き込みだけで、ぴったりとこの岩盤窟の位置を掘り当てられるデータなぞ、集められよう筈もなく。はたまた、その逆をと言うと、

  “此処が地下遺跡になる以前というほども昔々、
   実際に此処にいた存在ならば、知っていたって訝しくはないことだけれど。”

 とはいえ。何世代もかかって気を遠くし続けたほど遠い遠い太古の時代の、この辺に椿の茂みがあってその角を曲がると昔はお寺があった…というようなほど微細なレベルの記憶をいちいち、大事に大事にとっておいて代々伝えたりするものだろか。よしんば聖域や彼らの大切な教えに関わるものだからと伝えてあったことがあったとしても。神話の時代から比べれば、どこもかしこもすっかりと変貌を遂げていよう、現在のこの国の、一皮めくらねば判らない“地下”に埋まった場所の詳細。伝え聞いての知識を引っ張り出し、星や磁場などの条件から緯度経度を重ね合わせて、ほんの数年、しかもこっそり、何とか解析出来るものとは到底思えない。

  ――― となると。

 敵方の主幹格の彼が何を言わんとしているのかが、桜庭にも少しずつ見えて来て。そしてその事実の重さへと、元は魔神様である青年が…ついのこととて息を飲む。あり得ないこと、けれどでも。そうでなければ話の辻褄が合わないこと。
「地上の覇権を巡る聖魔戦争の終末にて、皆が一丸となって戦い、最強の魔物を屈服させて。それで得られた安寧の土地、祝福されし大陸だったけれど。聖なる一族は、今度は我らが…炎獄の民が人々を脅かし制覇するのではなかろうかという疑心暗鬼に陥って。彼ら自身の存在そのものを懸けてでもというような、途轍もなく大きな咒により我らの祖を封じんとした。…それが、俺らの祖が此処から追い出された時の“最初の奇跡”の話だったよな。」
 ああそうか、彼らの側からすればそういう順番、そういう経緯になるのだなと。まるで、噴水や滝を、外から見やるのではなく…噴き出る水の織り成すカーテンの内側にいて外を眺めているような。そんな感覚を覚えた桜庭であり、
“そんな立場にいながらも、この子は…。”
 足元が盤石だとは言えない自分たちの身を立てて、明るいところへ飛び出したかった、脱出したかったからと。まずはと構えられし、それへ向けての数々の計画に、主要な面子として尽力し関わっておきながら。その一方で、誰にも悟られないよう、まるきり別な思惑を冷静に進めてもいたということか。しかもそれは、彼らの仲間の死に物狂いな進軍を、そこに宿るものと彼らが信じている正義や道義を、真っ向から否定するよな結果を齎すかもしれないことでもあって。
“そうと薄々気づいていながら、それでも看過しないでいたとはね。”
 無為な殺戮に手を染めさせて皆を煉獄に繋がぬため、そして…実はとんでもない存在に良いように振り回されて終わらせないため。ぎりぎり引き返せるものであるならと、こんな正念場まで粘って粘って経緯を見守っていたらしき、何とも奥の深い青年であろうことか。
“…それで、なのかな。”
 そうだという見方をして初めて気づいたことが幾つかあって。例えば城への襲撃の際に、自分たちが何を目的にしているのかをあっさり言い切り、あのグロックスの名を口にしもしたのも彼であり。あの時は、こっちを惑わす撹乱作戦だろうと一蹴したものの、まだ後がある、必要とされる重要なアイテムだというヒントをくれた彼だったのかもしれない。此処への突入の切っかけになった、あの温室での進へのフォローにしてもそう。無事だったからこそ持ち出せる物騒なたとえだが、意識の曖昧な様子だった進の補佐として現れた彼は、そのまま殺戮をなしたってよかったのに。そこまで暴れずとも、追って来れないほどのダメージくらいは蛭魔へでも葉柱へでも与えられたろうに、
“…そんなこたぁ、絶対に許さなかったけれどもね。”
 桜庭さんたら、怖い怖い。
(苦笑) だのに結局は…金髪の黒魔導師さんの繰り出した刃を弾いただけで、ほぼ何もしないまま すたこらさと此処へ真っ直ぐ逃げ込んでいる。
“どこぞかへの撹乱の寄り道もしないままに。”
 途中から進と別れて、動きやすくて咒への防御性も高いのだろう、今羽織っている道着へ着替えて来たくらいなのだから、色々な意味からの余裕はあったろう彼だというのにね。そしてそして、蛭魔や桜庭と相対していた格闘にしても、今から思えば時間稼ぎ以上のダメージは繰り出して来なかった彼だった。蛭魔や桜庭の授けた念の助けもあってとはいえ、この永久凍土にも匹敵しそうな頑強極まりない岩盤を、素手の拳の一閃にて叩き崩せるほどもの、途轍もない膂力を持っておりながら、だ。

  ――― そして今。そんな彼が秘密裏に進めていたらしき別な思惑は、
       刺した目串が的を射ていたればこその、
       重い結果になることをまで形にし。
       彼の言葉を通して、明らかにされつつあって。

「陽白の一族が構えた何ごとか。正に捨て身で自分たちと諸共に滅ぼそうとした俺たちの祖へ向けて、天空から降りたまいし裁きの雷光から。ぎりぎり一握りの存在だけを何とか庇い、命からがら大陸の外へと逃れさせた宗家の血筋へ。その時のそんな行為へのこれもまた罰なのか、代々の後継者には頭に雷霆のような痣が浮かぶのだよと。」
 声の張りはそのままに、されど、堅苦しい言いようや沈んだ調子の声音だったのは、それを解いて聞かせた誰ぞの声色なのか。いかにも仰々しい言葉を選んでの年寄り臭い物言いを淡々と紡いで、それから、
「此処へと秘かに戻っておったらしきゴクウの気配に、一番に気づかれた僧正様は、その傷を知る者に逢って来たという奴からの指摘を受けて、そうまで壮大な言い訳をなさったそうだがの。」
 そこまでを語ってから、ふと。その口許だけを、小さく、だがありありと、笑う形へほころばせた阿含であり。

  「だがなあ。俺はその聖痕とかいう傷を、間近で見たことが何度かあってな。」

 礼拝をサボっては教会の裏手の原っぱなんぞで遊んでた。そこは高みになってたから、スラムの教会は眼下になってな。天窓からだから、祭壇を後ろからという位置関係で覗けてたもんさと小さく笑う。外はまだ明るい時間帯な筈だのに、それを思い出すことさえ不可能なほど。一条の陽も射さず風も来ず、ほとんど暗闇も同然という地底深き窟内の深みの一角に立ち尽くし。淡々とした口調で語り続ける弟の声を、
「………。」
 どうやら彼の兄であるらしき雲水という男は、彼もまたたった一人で待ち伏せていたのなら、そしてあの葉柱と丁々発止を繰り広げていたというのなら、それ相応の手腕と格を持つ身のはずが。何故だか…こんな正念場の真っ最中であるにもかかわらず、弟の言いたい放題を昂然とした態度にて遮ることも出来ぬまま、それどころか…その言いように打ちのめされたかのように、声もなく立ち尽くしているばかりであり。そこへと畳み掛けられたのが、
「あれは痣なんかじゃあない。大きな怪我を負った後の手当てが不完全だったせいで、醜く引きつれて治癒しちまった古傷の跡だ。」
 俺自身、喧嘩で生傷が絶えなかったからな。そんな見分けくらいすぐにつくってもんだしよ。さばさばとした彼のその言いようは、だが、子供たちだけで放り出された自分たちをここまで導き支えて下さった、尊敬すべき御方へ向けての、疑心に満ちた揶揄中傷に間違いないのに。なのに、
「………。」
 他でのどんな不行状でも追いつかぬほどの不敬である筈が、なのに…そうと指摘し、一蹴することさえ出来ぬまま。弟の口から滔々と語られる話を聞くしか出来ぬ自分であるのは何故なのか。雲水の身を凍らせているのは、そちらへの…自らの裡
うちに秘やかに潜んでいた何かへの自覚へのものでもあるようで。
「聖なることに連なるものであるのなら、どうして今まで隠していたのだろうよな。」
 どんなささやかな現象であれ、神の慈悲やら奇跡やらににまつわることとして、感謝しなさい敬いなさいと、我らに説法と一緒に語って下さった僧正様で。だったら、そんな判りやすいものの由縁こそ、もっと大きな声にて広めていてよかったことではないのだろうか。罪深き一族だったのだと、だが“約束の時間”が経過すれば、すべて贖われるのだと、そんなお話までして下さったのに、何故?
「なあ、兄者。兄者も少しは、不審を感じてもいたのだろう?」
 日頃の覇気がすっかりと息をひそめ、少しばかり力なく肩を落として項垂れている弟ではあったれど。それは…悪い知らせとなってしまった事実の確定に打ちのめされたからじゃあないと判る。こんなあれこれは、彼にとっては天地が引っ繰り返るほどもの衝撃的な事実…ではなかったからだろうと忍ばれて。
“そんなことよりも…。”
 自分の言い含めた依頼を全うして戻って来てくれたらしきゴクウに、誰よりも最初に対面出来なかった間の悪さ。コトの全容を確かめると同時、真相を確かめて来たがゆえ、その張本人から口を封じられかねぬ身になってもいた彼を、何としてでも守ってやりたかったことが叶わなかった、そんな後悔からの静かな怒りか。そして、
「………。」
 どんな反駁を持って来ても、彼の言いようをのみならず、自分の中に勢いを得て枝を伸ばし始めた何かさえ、押さえ込んだり覆せはしないと、それをこそ強く感じられてならない兄であり。阿含の言う通り、元から自分の中に…自分でも気づかぬまま、それでも取り込まれていた違和感という根っこがあったということなのだろうか。
「なあ、兄者。」
 信じ難いこと、信じたくないこと、なのにそこから目を逸らせない。彼が真っ直ぐな気性をしているからか、それとも…、

  「俺はやっぱり狡かった。兄者に全部を背負わせてしまった。」

 意外な一言にハッとして。顔を上げると…向こうでもやっとのこと、顔を上げた弟の表情が、弱い灯明の中にもっと弱い苦笑に歪んでいるのが見て取れて。
「考えることを放棄したなんて言い方をして、何をどう決めてもついてゆくよと、だから自由に選んでいいよなんて偉そうに構えて。その実、兄者の思うところを、自分の身にだけ降りかかることではのうなったという形で、縛ってしまっておったのだな。」
 自分はただ、兄や皆の行く手を阻むもの、力任せに叩き壊すのみの“飛び道具”となるからと。頼もしい右腕になっから安心してなと笑ってた彼もまた、気にかかることを抱え、それをどうしても片付けねばと、秘かに案じ、人知れず行動を起こしていたということか。そして、自分もまた、
“違和感を、抱えていたというのにな。”
 自分の選択を誰かのせいにだけはしたくはなくて。その誰かが…自分のことを思ってくれているからこそ、進んで憎まれ役を買って出てまでくれているなら、こちらはこちらで揺るぎなき姿勢を保とうとし。感覚的な引っ掛かりには全て蓋をし、四角い道理ばかりを追っていた。一族復興という大義のためにと、ただ一点ばかりを見据えることばかりを優先し、その結果として…自分の判断力にまで気づかぬうちに応用が働かぬような制限をかけてしまっていたのかも。
「兄者…。」
 淡々と紡いだ自分の言いよう、それは静かに聞いてくれた兄上が、だが、ずっと黙りこくっていることへ。ああもう通り一遍な言葉では通じないのだろうか。苛酷な歳月の中、あまりに堅く撞き上げられし信念はもはや頑なになり過ぎて、物の道理さえ飲めぬほど、冥い妄執に染まりし身と化してしまっているのだろうかと。自分の隠しごとが彼をこうまで追い詰めたことを思い知り、弟がその表情を絶望に引き歪ませかけたその時だ。

  「…判った。」

 怒りに戦
おののいても恐慌に慄わなないてもいない、それはくっきりとした声がし、
「…雲水さん?」
 桜庭に抱えられていた男の子が、ふっと取り戻した意識の最初。そのお声へ反応して、名を呼ばわったほどの鮮明な意志を感じさせ、
「兄者…?」
 一体何がどう“判った”というのかと、まだ少し怪訝そうに表情が定まらなかった弟へ向け。精悍なお顔が…それはそれは強い決意に口元がにぃと笑んだそのままにて、
「そこの一休にまで手をかけた奴こそが、俺らを良いように振り回し、道化回しにしようと構えた真の敵だということがな。」
 そうとくっきり、言ってのけたのである。












            



 やっとのことにて立ち止まってくれた人。そして、瀬那の元へと…自分の意志から戻って来てくれた白き騎士。これでこれだけで、もうもう十分だと思ってる節の人物が約一名ほどいなさったものの、
「まさか、これで“じゃあ帰ろうか”なんて思ってやいなかろうな。」
「ふ、ふえぇぇ〜〜っ。」
 図星だったか狼狽しかかる小さな公主へと、つかつかつかっと歩み寄り、軽くながらもこつりとおでこへ、綺麗な拳の角っこを当ててやったのは“金のカナリア”さんであり、
「これで帰ってちゃあ、またぞろ、今晩にでもこの仁王様を攫いにって、あの砂時計が夜這いしに来やがんぞ?」
 彼が、そして葉柱もまた、油断のない不敵な表情のままにて見据えている先には、あの忌まわしきグロックスが、その輪郭や中に収めた砂を赤く光らせ、何の支えもないままに宙へふわんと浮いている。そしてその向こうには…。








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  *さあ、ここからが今回のお話全体の正念場です。
   やっとのことで辿り着きましたが、
   ここからがまた大変なんだろなと思うにつけ…。
   う〜〜〜、頑張るぞ、おー!